【2025年最新版】オルカン vs S&P500 vs 日経平均 新NISAにおすすめは?

新NISAでは「長期・積立・分散投資」が基本戦略として推奨されていますが、具体的にどの銘柄を選べばいいのか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
本記事では、投資信託の中でも特に人気が高い「オルカン(全世界株式)」「S&P500(米国株式)」「日経平均(日本株式)」の3つを、分散効果・コスト・リターン・リスクなど多角的な視点で比較し、新NISAでの最適な選び方を解説します。
1. 投資対象と分散効果の比較
◼ オルカン(eMAXIS Slim 全世界株式)
- 対象指数:MSCIオールカントリーワールドインデックス(ACWI)
- 特徴:日本を含む全世界約50カ国・地域、約2,760銘柄に投資。まさに“究極の分散投資”。
- 地域構成:米国 約60~62.5%、先進国 90%、新興国 10%
- 代表的な組入銘柄:Apple、Microsoft、NVIDIAなど米国のハイテク企業多数
◼ S&P500(eMAXIS Slim 米国株式)
- 対象指数:S&P500
- 特徴:米国の大型優良企業500社に集中投資。米国経済の成長をダイレクトに享受。
- 構成銘柄の例:Apple、Google、Amazon、Meta など
- 地域構成:米国100%
◼ 日経平均(eMAXIS Slim 国内株式)
- 対象指数:日経平均株価(日経225)
- 特徴:日本の代表的な225銘柄で構成され、日本株の動向を反映。
- 構成銘柄の例:トヨタ、ソニー、ファーストリテイリングなど
2. 手数料・実質コストの比較
長期投資においては信託報酬や実質コストの差がリターンに直結するため、コスト面は非常に重要です。
銘柄 | 信託報酬(税込) | 実質コスト(税込) |
---|---|---|
オルカン | 0.05756% | 約0.093〜0.113% |
S&P500 | 0.07691% | 約0.084〜0.0924% |
日経平均 | 0.143% | 約0.147% |
🔸信託報酬が最も低いのはオルカンですが、実質コストではS&P500がわずかに有利です。
差は100万円投資で年間約200円程度と小さく、選定の決定打にはなりにくいと言えるでしょう。
3. リターンとリスクの比較
◼ リターン(2024年11月8日時点)
銘柄 | 1年 | 3年 | 5年 | 設定来年率平均(2025年2月) |
---|---|---|---|---|
オルカン | 34.03% | 17.43% | 19.55% | 17.63% |
S&P500 | 40.55% | 21.39% | 23.73% | 20.36% |
➡︎ 直近数年では、S&P500がオルカンを上回るリターンを記録しています。
◼ 標準偏差(リスクの大きさ)
銘柄 | 1年 | 3年 | 5年 |
---|---|---|---|
オルカン | 14.53 | 16.98 | 20.14 |
S&P500 | 15.83 | 18.55 | 21.07 |
➡︎ オルカンの方が若干リスクは低めですが、差は小さいです。
◼ トラッキングエラー(指数との乖離)
銘柄 | 1年 | 3年 | 5年 |
---|---|---|---|
オルカン | 2.89 | 4.64 | 4.91 |
S&P500 | 3.01 | 3.37 | 4.17 |
➡︎ トラッキングエラーはS&P500がやや安定していますが、いずれも許容範囲内です。
4. 2025年上半期のパフォーマンスと下半期の展望
◼ 2025年上半期(6ヶ月リターン)
銘柄 | リターン |
---|---|
オルカン | -0.67% |
S&P500 | -4.84% |
➡︎ 円高・ドル安の影響により、米ドル資産比率の高いS&P500は特に苦戦。
◼ 下半期の市場見通し(プロ予測)
- S&P500:トランプ政権の政策不透明感で乱高下が予想されるが、秋以降は上昇基調へ。年末には最高値更新の見込み。
- 日経平均:夏〜秋は調整局面。10月以降は回復し、年末に4万円超えの可能性あり(予測:40,560円)。
5. 投資スタイル別|新NISAでのおすすめファンド
✅ 分散を重視する人には「オルカン」
- 世界中の株式に投資でき、地域の偏りを抑えられる。
- 初心者にも扱いやすく、積立投資との相性も良好。
- 執筆者もつみたて投資枠全額をオルカンに投資中。
✅ 成長性・利益重視の人には「S&P500」
- 米国はイノベーションの中心。長期的に高い成長を期待できる。
- 日本円建ての資産に偏っている人にも米国投資は有効。
🚫「オルカン+S&P500」の併用は非推奨
- オルカンの60%以上がすでに米国株。S&P500を加えると米国偏重になる。
- 両者の値動き相関係数は0.99と極めて高く、分散効果が得られない。
➡︎ 分散したいなら債券・Jリート・金などを組み合わせる方が効果的です。
✅ 迷ったら「少額から両方試す」もアリ
- まずは100円〜からの少額積立で感覚を掴み、自分に合ったスタイルを見極めましょう。
- 経験を積みながら、後から一本化するのも賢い選択です。
6. おすすめの証券会社(2025年版)
証券会社 | 特徴 |
---|---|
SBI証券 | 業界最多の1,300万口座以上。Vポイント・Ponta還元あり。 |
楽天証券 | NISA口座数No.1。楽天ポイントが貯まる・使える。 |
マネックス証券 | マネックスポイントでの還元や銘柄検索の使いやすさが特徴。 |
三菱UFJ eスマート証券 | クレカ積立に対応。低コストインデックスファンドも充実。 |
➡︎ クレジットカード積立+ポイント還元を活用すると、実質利回りを向上させることができます。
まとめ|新NISAでは目的に応じて「一本化」が基本
新NISAは非課税制度を最大限活用できる強力な資産形成ツールです。
オルカン、S&P500、日経平均といった人気銘柄も、自分の投資目的やリスク許容度に応じて一本化する方が管理しやすく、効果的です。
✅ 新NISA銘柄の選び方ガイド
投資目的 | おすすめ銘柄 |
---|---|
幅広く分散したい | オルカン |
米国経済の成長を取り込みたい | S&P500 |
日本株への愛着が強い | 日経平均 |
まだ迷っている | 少額から両方試す |
投資は「完璧な選択」よりも「続けること」が何より大切です。自分に合った投資スタイルを見つけて、新NISAを最大限に活用していきましょう。
※投資信託は元本保証のない金融商品であり、価格変動リスク、為替変動リスクなどを伴います。最終的な投資判断はご自身の責任で行うようにしてください。